内臓脂肪を減らす方法~カロリーバランスを適正にする~

糖尿病に深いかかわりを持っているのが内臓脂肪から分泌されるアディポカインです。したがって余分な内臓脂肪ためないことが重要です。

内臓脂肪を減らす第一歩は、カロリーバランスを適正にすることです。

BMI 30以上の肥満型糖尿病の方は、まず偏食をなくし、徹底したカロリー制限と有酸素・無酸素運動によるダイエットが必要です。

BMI 25以下の標準体重型糖尿病の方は、特にカロリーを制限する必要はないので、食後の血糖値を上げすぎない食事方法が必要です。

BMI 18.5以下の痩せ型糖尿病の方はカロリーを制限するのではなく、むしろカロリー摂取量増やすことが必要です。

糖質を制限し、タンパク質を中心とした食事で栄養を取り、体力を回復することが大切です。

ただしタンパク質中心の食事を長期に続けると、他の疾患を引き起こす可能性が高くなりますので、体調が回復したら早急に食後の血糖値を上げすぎない食事に変更します。

カロリーバランスを適正にするというのは、単に摂取カロリーを減らすことではありません。

その人が肥満であれば摂取カロリーを下げて正常な体に戻す、痩身の人であれば摂取カロリーをふやして体を作り直してことです。痩身の人が単に摂取カロリーを減らしたからといって内臓脂肪は減りません。

また、ともすると食品に含まれる三大栄養素の摂取カロリーをこまごまと計算し、いろいろな運動の消費カロリーまで計算するなど、机上の計算に終始する場合が多く見受けられます。

実際には様々な条件によって変動するものなので、机上の計算いくらやっても効果が出ないことが多くあります。

一番確実なのは目標体重を決めて、毎日同じ時間に体重を量ることです。

体重が増えていれば食事量を減らすか運動量を増やす、体重が減っていれば食事量を増やせばよいだけのことです。

そうして内臓脂肪量を適正に保つことが、血糖値改善のために重要なポイントです。

内臓脂肪を減らす方法~空腹を続けない~

糖尿病の人はできるだけ空腹でいることが、血糖値改善の最良の方法なのだと信じている人が多いように思います。しかし、この考え方は間違っています。逆に空腹を続けることが糖尿病悪化させる原因の一つでもあるのです。

なぜなら、空腹に耐え続けると、それに対応して基礎代謝を低く抑え、内臓脂肪のたまりやすい体質へと変わってしまうからです。

空腹時や絶食時、中性脂肪は脂肪酸とグリセリンに分解されます。この遊離脂肪酸が全身のエネルギー源として使われるようになると同時に、筋肉などのタンパク質も分解されてアミノ酸へと変わり、全身のエネルギー源として利用されるようになります。

空腹状態が頻繁に続くと、この過程を経て筋肉が減少します。脂肪も減るので痩せはしますが、体はできるだけ省エネになろうとして、基礎代謝を下げ、なるべく多くのエネルギーを蓄積しようとするのです。

また、脂肪酸は中性脂肪の構成成分として存在している時に比べて、遊離されると非常に酸化されやすく活性酸素を発生しやすいだけではなく、非常に強い毒性を持ちます。

体内の組織や血液中の遊離脂肪酸濃度が高い状態は、活性酸素の悪影響をより受けやすい酸化ストレスが増大した状態でもあるのです。

よかれと思いながら空腹を我慢し続けることにより、基礎代謝が低く、内臓脂肪がたまりやすく、酸化ストレスが増大しやすい体質になっていくということです。

もちろん、遊離脂肪酸のためにインスリン抵抗性やインスリン分泌能も悪化します。

糖尿病の改善には、空腹になりすぎない食事を心がけることが重要です。

内臓脂肪についても、単にカロリー摂取量が影響しているのではありません。

実際には、食事の摂取カロリー抑えることが食後すぐに空腹を招き基礎代謝を低下させて内臓脂肪をためやすくしてしまうのです。

内臓脂肪を減らす方法~エネルギー代謝を上げる~

エネルギー代謝には基礎代謝、活動代謝、食事代謝があり、総エネルギー消費量の70 %程度が基礎代謝で、後はそれぞれ20パーセント程度、10パーセント程度となっています。

基礎代謝は、自律神経によってコントロールされていて、私たちの意志によって代謝量を変えることはできません。

しかし、筋力を鍛えて筋肉量を増やすことにより、基礎代謝を高めることは可能です。

また、運動することでミトコンドリアの活性を高めれば基礎代謝も向上します。

食事代謝は、食べ物の咀嚼や消化吸収により生じるエネルギー代謝のことで、食事をとると体が温まるのはそのためです。

たんぱく質、糖質、脂質の三大エネルギーの中では、タンパク質が食事代謝によるエネルギー消費が最も大きく、摂取カロリーの約30パーセントが食事代謝に消費されます。

この食事代謝は朝食のときが最も大きく、夕食時に最も小さくなります。

タンパク質に比べると糖質や脂質の食事代謝は小さく、それぞれ5~6パーセント、4パーセントとなっています。

そのため、高たんぱく質食を食べると、高炭水化物食や高脂肪食を食べるよりも食後の体温が高くなります。

エネルギー代謝を上げるためにはどのような方法があるのでしょうか?

有酸素運動と無酸素運動などにより基礎代謝を上げること

運動量を増やすことやキビキビと行動することにより活動代謝を上げること

糖質、脂質中心の食事に語らいよらないようにし、適正な量のタンパク質をとって食事代謝を上げること

いずれにせよ、本質的には適度な運動や体を動かすことに勝るものありません。

普段の生活の中で、趣味と実益を兼ねた自分なりの最良の方法を見つけましょう。